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マンハイムソナタ

昨年の秋から、モーツァルトを自主研究しています。
マンハイムソナタ(ピアノとヴァイオリンのために書かれたK.301〜306の6曲のソナタ)がその中心で、いつもお世話になっているピアニストの方と定期的にリハーサルを行うという形をとっています。

スタートはK.304ホ短調でした。
はじめに取り組むにしては、内容が濃く、難しい作品です。
そして、多くの演奏家が録音を残していたり、演奏会でもしばしば取り上げられたりする、マンハイムソナタの中で最もポピュラーなもの。また、モーツァルトが母親の死に際して書かれたことから、物悲しい旋律を持ち、ドラマティックなところもあります。
数々の演奏やそういった曲調から、ロマン派という道を通過した演奏通念・解釈が一般的になってきていているように思えます。それは素敵なことであるけれど、ちょっぴり危険なことでもあります。
今回あらためて、注意深く楽譜を読み込むことによって、素通りしてきた問題を発見し、アーティキュレーションはより明確に説得力のあるものになったように自負しています。
音の出し方も変わって来たかな、と思っています。
もちろん、これは一緒に勉強してくれるピアニストが同じように(あるいは私以上に熱心に)モーツァルトに取り組んで下さるから見えて来たことです。音楽仲間に恵まれることは何とも有難いことです!

そして、次はK.301ト長調に駒を進めました。
うん、この作品はK.304よりも、つかみやすかったです。
確かに、冒頭は良しとして、次に現れる主旋律をピアノがいかに歌うか、ヴァイオリンがピアノの右手のような自然な伴奏にまわれるか、というテクニック的に難しい問題はあります。このヴァイオリンの問題に関していうと、これはかなり難易度が高いと思います(少なくとも私にとっては)。今も毎日、この部分ばかり練習・研究していますが、未だ納得出来ず。
それから2楽章のトリオ部分をいかに解釈するかも面白いところですね。

K.301と並行して研究中なのが、K.305イ長調です。
こちらは、2楽章が主題と変奏形式からなる作品となっているため、以前より「変奏曲に取り組みたい」と言っていたピアニストの希望により、その2楽章から始めています。いやぁ〜、この2楽章は傑作ですね!!主題が美しいだけでなく、変奏曲の一つ一つが宝石のように様々な色や光を放ち輝いています。
つい最近、1楽章も読み始めたのですが、ヴァイオリンにとっては最も弾きやすいイ長調だし、曲調もはつらつとした明快なものなので、あんまり悩みはありません。

これらのソナタとは別に、共演者も別にお願いして、来年のコンサートに向けK.302変ホ長調も勉強中。
弦楽器泣かせの変ホ長調です!温かみをいっぱい含んだ変ホ長調という調性ですが、その魅力を表現する以前に音の響きがまだ良くありません。解釈以前に、音の鳴らし方で苦戦中といったところです。
K.302の2楽章は、約10年前に、ヴァイオリニストの大親友の結婚に際し、2台のヴァイオリンのために編曲したものを贈り、披露宴で一緒に弾いた経験があります。編曲時にアナリーゼは終っているはずなのに、今弾いてみると「んんん!?あれあれ?」と思うところがたくさんあります。もう一度勉強し直します。

残すは、マンハイムソナタの中で私が一番好きなK.303ハ長調、そして唯一3楽章形式をとる大曲K.306ニ長調。どちらも難曲なので、マンハイムソナタを制覇!?するにはまだまだ時間がかかりそうです。そして、マンハイムが終ったら、初期のソナタや変奏曲に取り組んでみたいです!

今日は、ちょっとマニアックな話題で失礼致しました。
皆さん、機会があったらこのモーツァルトの名作「マンハイムソナタ」を聴いてみて下さいね。
モーツァルトは胎教にも最適とのことなので、妊婦さんには特にオススメ!
ことにこのソナタ群は、モーツァルトの作曲活動がとても充実していた頃に書かれています。また、穏やかで聴きやすい曲調で、聴いた後も爽やかな気分になります。
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」にちょっぴり飽きてしまった方にもオススメです。
*「マンハイムソナタ」は俗称なので、音源を探す際には不向きかも。ケッヘル番号(例:K.301)で調べて下さいね!
by violinmusik | 2011-08-03 11:20 | 演奏